家庭用調理器具の中で、アルミを使用したものは非常にポピュラーです。
特にフライパンなどは、フッ素樹脂加工されたものが、家庭用品売り場の殆どを占めています。
アルミという素材は、鉄やステンレスに比べ、比重が1/3ほどしかありませんので、
軽く、扱いやすいのも特徴です。
熱伝導も良く、比熱(熱を蓄えることの出来る量)も高いので、
素材に均一に熱を加えることが出来ます。フライパンや鍋などには、
焦げ付きにくいフッ素樹脂加工されたものや、耐食性(サビにくさ)を高めた、
アルマイト加工が施されたものもあります。
表面加工を施していないものは、油が馴染みにくいので、焼き物などには適していませんが、
フッ素樹脂加工が施されたものは焦げ付きにくく、使用後のお手入れも簡単なのでお勧めです。
フッ素樹脂加工が260℃を超えるような高温に、耐えることができないので、
鉄のフライパンのような使い方は出来ませんが、弱火・中火でじっくりと仕上る調理には向いています。
アルミニウムは磁石にくっつかないので、殆どのIH調理器には対応していませんが、
底面にステンレスの板などを貼り付け、IH調理器に対応させた鍋もあります。
18-8ステンレスや、18-0ステンレスなど、ステンレス素材で出来た鍋は、錆びにくく、使用後の洗浄と
水分の拭き取りをしっかりと行っていれば、いつまでも綺麗な状態を保つことが出来ます。
素材自体の比重はアルミの約3倍と重いのですが、素材自体がアルミよりも強度があるので、比較的薄く
作る事が出来、アルミ鍋の3倍の重さになるということはありません。ステンレス素材の欠点としては、
熱伝導が悪いということが挙げられます。そのため、加熱すると、鍋全体が温まらず、部分的に温度が
上昇し、焦げ付きなどの原因となります。そのために、アルミなどの熱伝導の良い素材を、底面、又は
鍋全体に挟み込み、鍋全体に熱が行き渡る様に改良された鍋も多く見られます。
空焚きなどをしてしまった場合など、茶色、又は虹色などに変色してしまうこともありますが、ステン
レス用の研磨剤を使うことにより、取り除くことができます。
ステンレスは鉄を基とした合金ですが、その基となる鉄は性質がかなり異なります。比重はステン
レスと殆ど変わりませんが、熱伝導率はステンレスの約6倍もあります。
但し、お手入れを怠ると、すぐにサビが発生してしまいますので、注意が必要です。鉄素材の調理
器というと、フライパンや中華鍋などが思い浮かぶかと思いますが、これはその特徴を良くあらわ
していて、高温調理に非常にむいています。
素材自体の耐熱温度も高く、ガス火でガンガン炙っても、
びくともしません。
フッ素樹脂がコーティングされた調理器具のように、キズ等を気にする必要も無く、思う存分料理の腕を
ふるうことができます。
使い込むほどに油が馴染み、どんどん使いやすくなってきますし、微量ではあ
りますが、鉄分の補給も出来ます。
同じ鉄製ではありますが、「型に溶かした鉄を鋳込む」という性質上、どうしても調理器本体が、
厚く、重くなってしまいます。
しかし、熱伝導が良い、比熱(熱を蓄えることの出来る量)
が大きいなどの特性が相まって、調理器全体が中の食材を加熱するような特性を生み、煮込み
料理などに非常に適した調理器となります。
琺瑯などの表面加工が施されたものは、お手入れも
簡単で使い勝手の良い鍋となっています。
最近では、新しい技術を用い、良い特性はそのままで、薄く、軽い、鉄鋳物も開発されています。